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映画「勝手にふるえてろ」後半ネタバレ感想あり

映画「勝手にふるえてろ」後半ネタバレ感想あり

ずっと気になっていたけどなかなか観れなかった映画でしたが、Amazonプライムにあったので観てみました。

主人公ヨシカのひねくれた感じとか 不器用だけどピュアなところが 個人的にものすごく好きでした。あそこまでいかなくても ヨシカみたいな人、結構多いと思います(私もどちらかと言うとヨシカみたいなタイプだろうな…と^^;)。松岡茉優さんが本当にハマり役で、ヨシカの喜怒哀楽をうまく表現できていて良かった。

10年間ずっと片思いしている脳内の彼と、ヨシカに想いを寄せているリアル彼氏との間で揺れ動くヨシカの成長記録の様な映画でした。

個人的に色々思ったことや感想を書いてみようと思います!

 

作品詳細

製作年 2017年
製作国 日本
上映時間 117分
監督 大九明子
原作 綿矢りさ
出演者 江藤良香(ヨシカ) / 松岡茉優
イチ(一宮) / 北村匠海
ニ(霧島) / 渡辺大知
月島来留美 / 石橋杏奈
釣りおじさん / 古舘寛治
オカリナ / 片桐はいり
金髪店員 / 趣里、他

簡単解説

芥川賞作家・綿矢りさによる同名小説の映画化で、恋愛経験のない主人公のOLが2つの恋に悩み暴走する様を、松岡茉優の映画初主演で描くコメディ。OLのヨシカは同期の「ニ」からの突然の告白に「人生で初めて告られた!」とテンションがあがるが、「ニ」との関係にいまいち乗り切れず、中学時代から同級生の「イチ」への思いもいまだに引きずり続けていた。一方的な脳内の片思いとリアルな恋愛の同時進行に、恋愛ド素人のヨシカは「私には彼氏が2人いる」と彼女なりに頭を悩ませていた。そんな中で「一目でいいから、今のイチに会って前のめりに死んでいこう」という奇妙な動機から、ありえない嘘をついて同窓会を計画。やがてヨシカとイチの再会の日が訪れるが……。監督は「でーれーガールズ」の大九明子。2017年・第30回東京国際映画祭のコンペティション部門に出品され、観客賞を受賞した。
映画.comより

簡単なあらすじ

江藤良香は東京にある会社の経理課で働くOL。良香は中学の時から、ずっと想い続けている人がいた。当時、同級生たちから“イチ”と呼ばれていた一宮のことを、10年以上思い続け、彼も自分のことを慕っているのだと、脳内で勝手に妄想していた。

良香は周りの人々に、自分がどれだけイチのことが好きで、どれだけ想っているのかを延々と話す毎日を過ごしていた。ハンバーガーショップの女店員、駅員さん、出勤のバスで隣同士になるおばさん、いつも釣りをしているおじさん、和菓子屋の店員、コンビニのお兄さん、隣の部屋に住むオカリナ吹きの女性、みんなにイチのことを話し、みんな、その話を笑顔で聞いてくれていた。

ある時、経理課と営業課で社内合コンが行われる。会社で一番なかよしの同僚・クルミと参加した良香は、そこで営業課の霧島にLINEのアドレスを聞かれる。霧島は数字の2が独特の書き方のため、良香たちから“ニ”というあだ名で呼ばれていた……
MIHOシネマより

Amazon Primeで「勝手にふるえてろ」を観る

基本的にネタバレを気にせずに書いているので、未見の方でネタバレしたくない方はご注意ください。

ちょっと変わってるけど可愛いヨシカ

映画「勝手にふるえてろ」後半ネタバレ感想あり
出典:「勝手にふるえてろ」公式サイト

OLをしている24歳のヨシカ。趣味は絶滅した動物をネットで調べること(調べすぎて朝になってしまったこともある)。10年間片思いしている「イチ」との思い出を脳内に召喚させている。博物館からアンモナイトを払下げてもらって日々愛でている。(アンモナイトのぐるぐるしたところを嬉しそうに指でなぞっているシーンが可愛かった…♡)

性格はちょっと色々とこじらせていて 思い込みや被害妄想が激しかったりプライドが高すぎたりしているけど、基本的には真面目な良い子だと思う。
外では大人しいのに、家だと独りでしゃべりまくったり 音楽聞いてノリノリだったり、皮肉や暴言を言いまくっていたりで見てるだけで面白い。ずっとライブ中継していて欲しいと思ってしまった^^;
好き嫌いがハッキリしているので嫌いな人に対する態度とか、場を凍りつかせるような暴言を吐いたりっていうのはちょとヒドイなって思うけど、良く言えば裏表のない性格なのでしょうね。

ヨシカに想いを寄せる会社の同期「二」

映画「勝手にふるえてろ」後半ネタバレ感想あり
出典:「勝手にふるえてろ」公式サイト

ヨシカに想いを寄せる「二」です。同期会という飲み会で強引にヨシカと写真を撮り、強引に連絡先を交換。胸に赤い付箋が付いたままのヨシカが気になり好きになったとか(そんな出来事で人を好きになるっていうのもスゴイ…)。二については最初はウザイなぁって思ってしまったのだけど、後半に進むにつれ「あれ?意外といい人なのでは?」と思ってしまうし、見た目もイケメンというキャラではないのに、ラストシーンではとてもイケメンに見えるから不思議です。ヨシカと同じように少しずつ二が素敵に見えてくる演出なのかな?と思うほど。
大げさな動きとか ストーカーの様にマンションのエレベーターまで追いかけたりするのはさすがにウザイですが、笑えるシーンも多くて良かった。
イチのことを「友達のお兄ちゃん?」と勝手に決めつけたり(ヨシカが他の男と一緒に過ごすことを認めたくないのがバレバレ…)
動物園でいきなりキスしようとして逃げられてしまったことを謝り、ヨシカがぎこちないハグをしてくれた時も
「本当は嬉しくて振り回したいけど…また怖がらせちゃうから、感情を、殺します…」と言ったり。
ウザいけど憎めないキャラクターですね。

ヨシカの片思いの相手「イチ」

映画「勝手にふるえてろ」後半ネタバレ感想あり
出典:「勝手にふるえてろ」公式サイト

ヨシカが10年間片思いしている相手です。ストーブにより布団が燃えてボヤを起こした時に「死ぬ前にもう一度会いたい」という気持ちが強くなり、海外へ行った友達の名前を使ってfacebookのアカウントを作り、同窓会を開きます(勝手に名前を使われた友達?ちょっと可哀相ですね…)。
イチは学生の頃はいじられキャラだったけど(本人はいじめられていたと言っている)、ヨシカにとっては天然王子であり、王子のイラストを描きまくる学生時代だった。
同窓会のメンバーの輪になかなか入れず 話にもついていけないヨシカですが、イチと絶滅した動物やアンモナイトの話で盛り上がり、意外な共通点があることを知る。
ただ、イチはヨシカの名前すら憶えていなかった。ヨシカだけが自分のことを見てくれなかったから「俺だけを見て」と言ったことは憶えているのに…。自分の名前を憶えていないことに絶望するヨシカです。

う~ん、これに関しては確かに名前を憶えていないことはショックだろうけど、アンモナイトというレアな話で盛り上れるのって結構ミラクルな出来事だと思うので、過去のことや名前のことはとりあえず それはそれとして、ここから仲良くなっていく、ということも出来たのでは?とも思ってしまって、少し勿体なかったなぁと思った。あれほど好きだったのだから、あきらめる前にもう少しだけ頑張って欲しかったなぁと。

あと特技でもある視野見をし過ぎたせいで 誰よりもイチを見つめていたのに、ヨシカだけがイチを見ていないと思われていたのも皮肉だなぁと思った。確かにヨシカはイチと友達関係になっている訳でもなくて、妄想の中では沢山会っていても、ヨシカはイチのことを何も知らないんですよね…。

会社の友人「月島来留美」

映画「勝手にふるえてろ」後半ネタバレ感想あり
出典:「勝手にふるえてろ」公式サイト

ヨシカと仲良しだった来留美ですが、良かれと思って二に色々と教えてしまったことがヨシカにバレて嫌われてしまいました…。悪気が無いとはいえ なんでもかんでも言ってしまうのは良くなかったかも…。でもあれだけヨシカに色々と言われても 電話してきたり心配してくれる数少ない友人だというのも確かなので このまま絶縁状態だとしたら少し残念です。
(個人的にはまた仲良しに戻ったのではないかと予想してます)

ヨシカのゆかいな仲間たち

映画「勝手にふるえてろ」後半ネタバレ感想あり
出典:「勝手にふるえてろ」公式サイト

ハンバーガーショップの金髪ウェイトレス、同じアパートの岡里奈さん(名前に支配されているとのことで、いつもオカリナを吹いている)、個性的なコンビニ店員(オカリナさんの彼氏だった)、四六時中釣りをしているオジサン、バスで隣に座っている編み物大好きなオバちゃん(ゴミを回収する清掃の人だった)、最中屋さん、駅員……。
映画の前半でヨシカの色んな話をなんでも「うんうん」と聞いてくれるし、二に告白された時も一緒に喜んでくれたりして、めちゃくちゃ良い人達なんですが、全部ヨシカの妄想でしたね…。これは衝撃でした。

イチに名前を憶えてもらっていないことを知り絶望したヨシカがフラフラと駅の改札に向かうシーンで、いつも色々話してくる駅員さんが素知らぬ顔をしている。え、、ま、まさか…」と。全てがヨシカの妄想だと知った時、なぜかすごく悲しい気持ちになった。
確かに毎日のように見かけるけど話すことはない人って確かに沢山いますが、妄想で人間関係を構築するっていうのはなかなか高度な妄想テクニックだと思いました。

ラストシーンにふるえました

暴走して会社を飛び出してしまうし(会社で暴言吐きまくってしまうし)、来留美にも暴言を吐いてしまい、イチを召喚しようとしても現れず、完全に孤独に陥ってしまったヨシカ…。最初は好き勝手過ごしていたけど、何度も携帯のチェックをしているのが切なかった…。
来留美からのメッセージを聞いたあと「イチは削除、二は保存…」という心の?アナウンスに従い、現実と向き合う覚悟をしたヨシカは二を呼び出します。そこでお互い本音を言い合う2人。居合わせてしまった岡里奈さんカップルもビックリ…。

胸に赤い付箋を貼ったヨシカは、もう一度出会った頃に戻ろう、好きになってもらった頃の自分に戻りたい、と思っていたのかな?いずれにしてもいつも自分の気持ちを封印していたヨシカが、初めて妄想ではなく思いのたけをぶちまけて、自分と そして二と向き合ったのだなぁと感じました。
最初に告白した時の二は「付き合って下さい」としか言わなかったのに、この時ヨシカのめちゃくちゃな部分も全部含めて「好き」と言い、イチからは「君」としか言ってくれなかったのに、二は「江藤さん」とちゃんと名前を言ってくれる。その真剣な想いと現実を受け止めて 初めて二のことを「霧島君」と名前で呼びました。

ラストの台詞「勝手にふるえてろ」は、二に対して言ったのではなく、ずっと現実逃避していた自分自身に言った台詞なんだと思います。現実は怖くて仕方ないけど立ち向かっていくヨシカの気合を感じて とても好きなラストシーンでした。

まとめ

映画「勝手にふるえてろ」後半ネタバレ感想あり
出典:「勝手にふるえてろ」公式サイト

たまにクスッと笑えるシーンや、ヨシカの闇(孤独を募らせているシーン)の部分など、全体的にメリハリがあって飽きることなくずっと観ていられる映画だったなぁと思います。
ヨシカを“少し変わっている子”として扱っているけど、結構ヨシカみたいな人は多いような気がする。ジャンルにもよると思うけど 何か好きなことに没頭するタイプとか 案外ヨシカっぽいのではないかな?と。
割と現代の若い人に多いような気がするし、ヨシカみたいな子、私は好きです(笑)
(多分、それなりに面倒なことも起こるんだろうとは思うけど、基本的に悪い子じゃないなぁと思います)

「みんなに処女って事がバレて会社にも居られなくなっちゃたんじゃんかよー!」と二を責めてる時は、確かに被害妄想が暴走し過ぎているし、妊娠してないのに会社に嘘ついて辞めようとしたりするのも暴走し過ぎているし、部屋の中で 大声で文句言ったり「ファーーーック!」ってやってる時も色々と暴走し過ぎているんだけど、なんとなく放っておけない可愛さがあるので不思議。
実際に一緒にいたらすごく疲れそうだけど、その反面 気が合ったらめちゃめちゃ楽しめる関係にもなれそうな、なんか気になる存在…。二もこんな気持ちなのかなぁと思ったりしました。

色々とこじらせている割には色んな人と仲良くしゃべってるし、コミュニケーション能力は高いんだなぁなんて思っていたら 全部妄想だった というのは驚きだったけど、「もう絶滅した方がいいのでしょうか?」と自分を卑下する思考は私にも経験があるので共感できる部分も多かったです。

今後はリアル彼氏の二と幸せになって欲しいなぁと素直に思います。
ヨシカと一緒にジェットコースターのように気分が上がったり絶望的な気持ちになったりして すごく感情移入できたし、その後の2人の生活も見てみたいなぁと思える映画でした。

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