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映画「劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~」感想 -後半にネタバレあり- 社会現象を起こしたドラマの完結編!ツッコミどころ満載の 笑って泣けるストーリー

映画「劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~」感想 -後半にネタバレあり- 社会現象を起こしたドラマの完結編!ツッコミどころ満載の 笑って泣けるストーリー
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夏から秋にかけて「劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~」を何度か観に行きましたが まだ感想を書いてませんでした。
実はおっさんずラブが大好きで ドラマも何度も繰り返し観ていましたし、なんならDVD-BOXもシナリオブックも持っていますし、特典をゲットするために 早朝から並んで前売り券を購入したり、「春田さん用 晩ごはんカレー」と書かれた猫のメモ帳をゲットするために各セリアを回って探したり、はるたんと同じ着信音に設定していたり…と もう書ききれないくらいあるのですが、とにかく劇場版は本当に楽しみでした。
ずっと 好きすぎて頭がとっ散らかって感想がうまくまとまらない…という状態だったのですが、少しずつ落ち着いてきたのでボチボチと書いてみようかな、と。

ドラマを観ていた人はもちろんですが、観ていなかった人も楽しめるような作品だったと思います。

ストーリーとしては、え?そんなことってあり??ていう突っ込みどころも沢山あります…。
私は“おっさんずラブが好き”っていうフィルターがかかっているので気になりませんでしたが、普段から突っ込みながら映画を観るタイプの人からすると ありえない設定だなぁ~とか色々と気付いてしまったりするかもしれません。
(私も基本的にはツッコミを入れちゃうタイプですが…^^;)

しかし 本作に関しては設定とか正直どうでも良いかな…って思わせてくれる面白さがあります。
純粋にはるたんと牧くんのその後のストーリーが描かれている。
それだけで十分です……うん……(しみじみと)。

ということで 以下、ネタバレありの感想を書いてみようと思います。

 

作品詳細

製作年 2019年
製作国 日本
上映時間 114分
監督 瑠東東一郎
脚本 徳尾浩司
主題歌/挿入歌 スキマスイッチ
出演者 春田創一 / 田中圭
牧凌太 / 林遣都
新井ちず / 内田理央
栗林歌麻呂 / 金子大地
瀬川舞香 / 伊藤修子
荒井鉄平 / 児嶋一哉
狸穴迅 / 沢村一樹
山田正義 / 志尊淳
武川政宗 / 眞島秀和
西園寺蝶子 / 大塚寧々
黒澤武蔵 / 吉田鋼太郎
速水薫子 / ゆいP、他

簡単解説

「Twitter世界トレンド」第1を獲得するなど、社会現象を巻き起こしたドラマ『おっさんずラブ』の劇場版作品。ドラマ版の『おっさんずラブ』の演出を手がけた瑠東東一郎と脚本を手がけた徳尾浩司が再びタッグを組み、劇場版の監督と脚本をそれぞれ担当した。ドラマ版に出演していたキャストの他に、俳優の志尊淳、沢村一樹、お笑いコンビ「おかずクラブ」のゆいPが新たなキャストに加わっている。上海・香港転勤から戻ってきた春田創一を中心に起こる、複雑な五角関係の恋模様が描かれている。
MIHOシネマより

簡単なあらすじ

遠の愛を誓ったあの日から1年が過ぎ、上海・香港転勤を経て帰国した春田創一。久しぶりに戻ってきた天空不動産第二営業所では、黒澤武蔵をはじめ、お馴染みのメンバーが顔を揃え、最近配属された陽気な新入社員・山田ジャスティス(志尊淳)も加わり春田を歓迎する。そんな彼らの前に、天空不動産本社のプロジェクトチーム「Genius7」が突如として現れ、リーダーの狸穴迅(沢村一樹)は、本社で新たに、アジアを巻き込む一大プロジェクトが発足し、第二営業所にもその一翼を担うよう通告する。その隣には、本社に異動しチームの一員となった牧凌太の姿も…。何も知らされておらず動揺する春田だが、本社と営業所の確執が深まるほどに、牧との心の距離も開いてゆく。一方、コンビを組むことになったジャスティスは兄のように春田を慕い、さらには黒澤もある事故がきっかけで突然“記憶喪失”に…!しかも忘れたのは春田の存在のみ。…え、どゆこと?そんな記憶喪失あんの!?混乱する春田をよそに、黒澤は“生まれて初めて”春田と出会い、その胸に電流のような恋心を走らせてしまい…。そんな中、天空不動産を揺るがす前代未聞の大事件が発生!それに巻き込まれた春田にも最大の危機が迫る。果たして、春田の運命は…!?笑って泣けるこの夏最高のエンタテインメント!おっさんたちの愛の頂上決戦<ラブ・バトルロワイアル>が、ついに幕を開ける。
filmarksより

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ドラマ おっさんずラブ

基本的にネタバレを気にせずに書いているので、未見の方でネタバレしたくない方はご注意ください。

新たな登場人物について

映画「劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~」感想 -後半にネタバレあり- 笑いあり、涙あり…本当の意味での完結編でした。『劇場版 おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~』より(C)2019「劇場版おっさんずラブ」製作委員会

ドラマ版では主人公のはるたんこと春田創一(田中圭)、ヒロイン役である部長・黒澤武蔵(吉田鋼太郎)、部長のライバル牧凌太(林遣都)、幼馴染の新井ちず(内田理央)が主に登場していましたが、劇場版では新たにプロジェクトチームのリーダー狸穴迅(沢村一樹)、新入社員の山田正義(志尊淳)も加わり、ドラマ版よりも人間関係&恋愛模様がグレードアップ

さすがに五角関係は複雑すぎるのでは?と思ったけど、観てみたら全然複雑でもなく ありよりのありのキャスティングだったと思います。特に個人的にはジャスティスの存在がとても良かった。冒頭で はるたんとぶつかり スーツケースをぶちまけてしまうシーンで、はるたんのライオン柄?のパンツを拾いながら「わーお」と言うだけで館内にクスクスと笑いが起こっていた。
はるたんと似ている部分が多く 気が合って一緒にはしゃいだり、部長にライバル視されて いじめられたり(ちょっと可哀相w)、明るく見せているけど実は辛い過去を背負っていたり…とても好感の持てるキャラクターだったと思う。

狸穴さんはかなりミステリアスで何を考えているのかよくわからない人物だったけど サウナのシーンでみんなと一緒になって喧嘩に加わっていたので、同じ土俵に上がってしまうという意味では 多分 他のみんなと同じような人種なのだろうと解釈しました(良い人という意味です・笑)。思わせぶりな態度が多くて そりゃ誤解されるよ…って思うシーンも多かったように思う。
(なぜかホテルの一室にはるたんを呼びつけたりしてたので…バスローブだったし…^^;)

個人的に好きだったシーン

映画「劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~」感想 -後半にネタバレあり- 笑いあり、涙あり…本当の意味での完結編でした。『劇場版 おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~』より(C)2019「劇場版おっさんずラブ」製作委員会

とても沢山ありますが抜粋してみます。※順不同
(↑この写真の夏祭りのシーンも良かったですね~)

冒頭のドラマ版をまとめた映像

ドラマ版を観ていた人は過去を振り返ることができるし、観ていない人もどんなことが過去にあったのかがザックリとわかるのでとても良いですね。私はドラマ版は何度も観てますが 何度観ても飽きないし むしろ嬉しかったです。

はるたんの髪の毛にきんぴらごぼうが付いていてキャッキャしているシーン

もう…終始ニヤニヤが止まらないシーンでした。キャッキャしていて可愛い…。なんだかんだ仲良しだなぁ~♪と 嬉しくなちゃいます。ピンボケだったけど、最終的に牧君が食べてましたよね?私の見間違いかな?(いや…確実に食べてた…笑)

真っ黒な唐揚げ

はるたんの作るものは なぜか最終的におかしなことになりますね。ドラマ版で作っていたお粥(お餅…)もですが、あと少しってところで失敗しちゃうのかな…惜しい!(惜しくない!)

うどん屋さんにて

部長(吉田鋼太郎)のアドリブにより ジャスティスがビンタされたりボディされているシーンが大好きです。多分DVD化されたら繰り返し観るだろうシーン。
というか、手伝うって言っていたのに うどん粉をぶちまけるって大失態すぎませんか…笑。
そりゃ怒鳴られますよね…^^;

サウナでの大乱闘

もう劇場版おっさんずラブで一番有名なシーンと言っても過言ではないと思いますけど、本当に本当に面白かった!(映画館内で笑いを堪えるのが大変だった。いや、普通に笑ってました…スミマセン)
記憶をなくした部長が改めて“はるぽん”に想いを伝えたりするのも面白いけど、途中から偶然にも牧君と狸穴さんが加わるという(そんな偶然ありえないけど…)
乳首をバスタオルで隠す部長が可愛すぎて涙が出そうでした…。他のお客さん達がサウナいこうかなってなっても外から明らかに大乱闘している彼らを目撃したら絶対入れないだろうなぁ…とか考えると勝手に面白くなってしまうので困る…。いつも冷静な牧君が荒ぶっているのも良かった(冷静だけど感情が高ぶると理性で抑えられないのが良いですね)。

一瞬だけ訪れた幸せな花火大会のシーン

花火大会のシーンは幸せなシーンでもあり ちょっと切ないシーンでもあるのだけど とても重要な要素が詰まっているので好きなシーンです。
ちゃんと浴衣着てるし りんご飴と綿あめというのが可愛いですね。良いチョイスだと思います!(私だったらガッツリ食べれる お好み焼きとか焼きそばを買ってしまうと思いますが…)
なぜかジャスティスがタイミングよく現れたりもするので「え?いつから居たの?こんなに広いのによく場所がわかったなぁ」って思ったりもするけど、そんなことはもうどうでも良いです…。

なんらかの覚悟を決めてベッドにダイブする はるたん…

牧君のためにここまでできるって単純にすごいなって思います(笑) 結局勘違いだったわけですが、これに関しては勘違いしたはるたんというより 紛らわしい狸穴さんが悪いと思います(笑)

薫子さんの存在が素晴らしかった

存在しているだけで面白いってすごいことだなぁって思う。ダイナマイトの線を切ってしまったことで爆発までのタイムリミット短くなてしまった時の
「っち!しくっちまった…」って妙に落ち着いてる感じと ブツブツ文句言ってるキャラクターが最高です。人質なのにお菓子とか用意されててVIP待遇なのも面白い。ジャスティスと幸せになってください(笑)

火災した工場内で想いを伝えるシーン

もう…このシーンが全てだったなぁと思います。小難しいことは抜きにして、とにかくお互いがお互いのことを想っているということを伝えるシーンです。
(爆発してるのにほぼ無傷だし 一酸化炭素中毒にもならない強靭な二人…笑)
禿げてオナラが臭くなってボケている牧君を全く想像できないし、どっちかというと はるたんの方がそうなりそうだけど このシーンで毎回泣いてしまうのでした。

はるたんと牧君の関係性

ドラマ版では牧君がはるたんを追いかける形でしたが、すでに両想いで婚約している二人の関係性が劇場版では少し逆転していたように思う。(両想いであることに変わりはないのだけれど)
お互いに疑いや不満が生まれて 不安になったり感情をぶつけてしまうようになります。
(普通の恋人や夫婦と同じように、付き合いが長くなればなるほど必ずブチ当たる問題ですね)
仕事に打ち込んでいる牧君に対して、置いて行かれたような気持になったり もっと一緒に居たいのに…という不満が少しずつ蓄積されていくはるたん。
そこにどう見ても牧君を狙っているようにしか見えない狸穴さんの存在(仕事ができるエリート)。これは 絶対に不安になるよ…っていう。
はるたんははるたんなりに頑張るんだけど 空回りしてばかり…
なんとなく はるたんの行動や思考回路が女性寄り(?)になっているせいか、気持ちわかるなぁってことが多いのです。ドラマ版の時から牧君は冷静だし思ったことをすぐに口に出すタイプではないんだけど、はるたんは思ったことをなんでも言うし 感情的なタイプ。嫉妬したり、言ってはいけないことを言って傷つけたり(気持ちとは裏腹に別れるって言っちゃったり…)。ドラマ版の頃からデリカシーのない言葉はぶつけていたけれど、それははるたん自身の無知からくるものでした。劇場版では一人の人間としての弱さからくる感情を牧君にぶつけてしまっているような感じでしたね。

まとめ

映画「劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~」感想 -後半にネタバレあり- 笑いあり、涙あり…本当の意味での完結編でした。『劇場版 おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~』より(C)2019「劇場版おっさんずラブ」製作委員会

男同士の恋愛を描いているってことは、要はただのBLってことでしょ?って言う人がいるけど、そう言われる度に いや、そういう面もあるけど(うまく言えないけど)そうじゃないんだよな~…ってなる(私自身がBLについてちゃんと説明できないので 線引きがよくわからない)。
別にBLだと認識されても問題はないんですけどね。要はそういう括りとかカテゴリーで分ける必要性を全く感じないということです。BLが好きな人も そうでない人からもこれほど多くの支持を得たというのは、おっさんずラブが純粋なラブストーリーだったということだけでなく、登場する人物がみんな魅力的な人達であり、それぞれが精一杯生きていたからだと思うので。

あと、よく言われていることですが はるたんが“陽”だとしたら、牧君は“陰”のようなイメージがありますよね。観ているこちらからすると はるたんは ポンコツだけど明るくて素直でなんでも思ったことを顔に出したり口に出したりして。どうしようもない憎めなさがあって好感が持てる。こんな風に生きれたら明るくて楽しい人生が送れるだろうなぁという憧れの眼差しで私は見ていた(ドタバタ騒がしいかもしれないけど・笑)。
牧君に関しては “陰”といっても暗いという感じではなくて、“共感”に近い。牧君が感じているであろう劣等感とか「自分が身を引けばいい…」という諦めに近い感情とか、無理して明るく振る舞ったり平気な振りをしたりする。
私は どちらかというと牧君タイプな性格なので だからこそ はるたんみたいなタイプに憧れを抱くんだろうなぁとボンヤリ思ったりもしていた。

でも今回、この劇場版を見て感じたのは
“あれ…はるたんも意外とネガティブになって墓穴掘ったりもするし 苦しんだりもするんだな…” と。
いや、そんなの当たり前の話なんですけどね…。よくよく考えてみると人間ってとても複雑な生き物なので 一言でこういうタイプの人だと断言なんて出来ない。はるたんにしても 牧君にしても 強さと弱さ、両方持っているわけです。
そう考えると、はるたんと牧君はコインの裏表みたいに 表裏一体なんだなぁと思った。2人で一つ、みたいな。そして、私自身は牧君みたいなタイプだと自分では思っていたけれど、思い出してみると はるたんみたいにバカなこと言って大笑いしたりもするし ポンコツだなって思うことも多いんですよね。
誰もがはるたんみたいな部分と 牧君みたいな部分の両方を持っている。だからこそ この2人にすごく共感できるし 応援したくなるんだろうなぁと思ったりしました。
(部長の話を全然してないけど、部長のような乙女な部分も私の中にはあるので、当然部長にも共感するし応援したくなります)

すごく笑っちゃうシーンも沢山あるし、そんなの非現実的だろう…って思わずつっこんでしまうシーンも多いのだけど、ベースにあるのが一人一人の人間の魅力だったりするので どこまでも深く掘り下げて考えることもできる。観る人によっては薄っぺらい映画にもなってしまいそうだけど、私にとっては大好きな作品になりました☺
完結編ということなので、部長をはじめとした 天空不動産のメンバー、はるたんと牧君のストーリーはこれで完結となります。

贅沢を言ってしまうと、もっと2人が普通に暮らしているシーンをもっと見たかったなぁと。
なんだかんだ あまり一緒に暮らせていない気がするので😅
(牧君はシンガポールに行っちゃいますし…)

賛否両論ある作品だと思いますが 私は観て良かったです✨

最後まで読んで頂きありがとうございました~🌈

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