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映画「最高の人生の見つけ方(日本版)」感想 -後半にネタバレあり-

映画「最高の人生の見つけ方(日本版)」感想 -後半にネタバレあり-

試写会にて一足早く鑑賞しました。ハリウッド版も以前鑑賞したことがあるので 結末はなんとなくわかっているのですが、どんな風にストーリーが進んでいくのか、とてもワクワクして観ました。

結論から言ってしまうととても良かったです。
多少 無理やりな感じもありましたが、とにかく「限られた命を どう生きるか」というストレートなメッセージが全面に出ているので、難しい考察や伏線を気にする必要もありません。
命についてのメッセージを、素直に受け止め続ける…という感じです。

とにかく吉永小百合が可愛らしい。そして常に正しい(その正し過ぎる部分が本人の首を締めていたのですが…)。天海祐希が演じる女社長も素敵だった。色んなファッションを着こなしていてカッコ良かった。
本来であれば水と油だし、生きてきた過程もまるで違う2人。絶対に出会うことはなかった2人が出会い、生きられなかった少女の「やりたいことリスト」を代わりに叶えていく。

全体的にすごくベタな感じではあるけれど、だからこそ冒頭から涙腺が簡単に緩んでしまう。
重たいテーマではあるけど 決して暗い映画ではなく、とても前向きな作品だったと思います。

 

以下、簡単なあらすじとネタバレ感想を書こうと思います。

作品詳細

製作年 2019年
製作国 日本
上映時間 115分
監督・脚本 犬童一心
出演者 吉永小百合 / 北原幸枝
天海祐希 / 剛田マ子
ムロツヨシ / 高田学
満島ひかり / 北原美春
前川清 / 北原孝道、他

簡単解説

ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンが共演したロブ・ライナー監督による同名映画を原案に、吉永小百合と天海祐希が共演したハートフルドラマ。人生のほとんどを家庭のために捧げてきた主婦・幸枝と、仕事だけに生きてきた大金持ちの女社長・マ子。余命宣告を受けた2人は病院で偶然に出会う。初めて人生に空しさを感じていた彼女たちがたまたま手にしたのは、入院中の少女が書いた「死ぬまでにやりたいことリスト」だった。幸枝とマ子は、残された時間をこのリストに書かれたすべてを実行するために費やす決断をし、自らの殻を破っていく。これまでの人生で決してやらなかったことを体験していく中で、彼女たちは今まで気づくことのなかった生きる楽しさと幸せをかみしめていく。そして、そんな彼女たちに待っていたのは、ある奇跡だった。監督は「ジョゼと虎と魚たち」「眉山」「のぼうの城」などで知られる犬童一心。
映画.comより

簡単なあらすじ

主婦の北原幸枝と女社長の剛田マ子は病院で出会った。住んでいる世界が違う2人だったが、余命宣告を受けたという共通点があった。ある日、幸枝は病院で少女と出会い、彼女が書いたリストを拾う。そこには、死ぬまでにやりたいことが書かれていた……
MIHOシネマより

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最高の人生の見つけ方

基本的にネタバレを気にせずに書いているので、未見の方でネタバレしたくない方はご注意ください。

「最高の人生の見つけ方」の感想

映画.comより

ハリウッド版では男性だったけれど 本作では女性ということもあり、女性目線の事柄が多かったように思います。そして、見る側のターゲットも女性が多いだろう ということを予測して?女性が共感できるように創られている部分も多かった気がする。
というのも、ストーリーの中に登場する男性陣がとにかくダメな人ばかりだった(笑)
(実際はここまでダメな人が勢ぞろいすることは なかなか無いと思います)

前川清が演じる幸枝の夫は、家事や育児にほぼ協力したことはなく さらに自分の母親の介護を幸枝に押し付けていたようだった。
息子は自室に引きこもっている。これに関してはダメと決め付けられないので なんとも言えないけれど 少なくとも頼れる存在ではなさそうだった。
(満島ひかりと本当に血が繋がっているのか?…と疑うレベルで似てませんでしたけど…笑)
マ子の超年下の旦那は浮気し放題、マ子のお金を使い放題…マ子を愛しているのではなく 利用しているだけ…。
そしてマ子の父親は借金を作った挙句、マ子を捨てて蒸発…。
観ていて辛くなるくらい、ダメのオンパレード…。

良くも悪くも 一緒に過ごす男性の存在というのは、女性の人生にとって とても重要なのだと改めて思わされた。
(生活に密着していたり身近な存在であれば 同性でも多大な影響を受けますが)
そして、娘である満島ひかりに自分が死んだ後のことを頼んだ時のシーンも印象的だった。

「約束なんて出来ない。私に押し付けないで。なんで私がやらなきゃいけないの?女だから?」

こんな風に言わせてしまうというのは、子供の頃からずっと色んな事を負担してきたのだろうと想像がつくし、そして色んな負担を抱えていた母親を見ていたから 余計に感情的になったのだと思う。
少なくとも娘の目には 幸枝は幸せそうではなかったからこそ、同じ人生は辿りたくないという強い意志を感じます。

「最高の人生」というのは、幸枝の様に専業主婦になったり、マ子の様にのし上がって女社長になれば 必ず手に入るというものではなくて、やっぱり「自分らしく、自由に生きる」に尽きるなぁと感じた。そして、そんな風に生きるためには お金が必要だったり 協力者が必要だったりするので、主婦業を含めた 仕事や様々なことを頑張らねばいけない。
よく言われていることだけど、順番を逆にしてはいけないのだなぁと改めて思う。
幸せに生きるために頑張るのであって、仕事をするために生きていてはダメだなぁと。
どんな肩書きを持っているか というのは一切関係なく、自分を幸せにできるのは自分だけだと思う。

マ子は本当は自分に自信がなかったから認めてもらいたくて頑張っていたし、幸枝は本当は辛いのに夫や子供達との衝突を避け 自分が犠牲になることで問題から逃げていた。
でも、マ子は社長にならなくても人間的に魅力のある人なので 本当はそんなに頑張らなくても良かったし、幸枝も家事も介護も放って逃げたとしても責められる筋合いはなかったけれど、そんなことは 当時の幸枝に簡単にできることではない。
経験したり 年月を経てみないとわからないこともある。なのでどんな生き方をしても間違っていた訳ではないし無駄ではない。
幸枝が「私の人生を バカにしないで」と言っていた様に、どんな人生にも それぞれのストーリーがある。
「自由に生きる」というのは案外難しいものなんですね…。

個人的には 最期を迎えるにあたって、抱えている問題の全てが解決しなくても良かったかもなぁとも思いました。
余命を知ったマ子自身が会社を売却したり離婚したりするのは理解できます。自分自身が行動すれば解決できることなので。
ですが 幸枝の息子が引きこもりから立ち直る?シーンや、マ子と父親が和解するシーンに関しては、余命間近になって急展開するのは少し無理があるように感じる。
自分は変わることが出来ても、他人はそんな簡単に都合よく変わらない。もちろん、これらのことが解決されるに越したことはないけれど、解決されなくても幸せな気持ちで最期を迎えることは出来るし、その方が良い。
なんとなく、これらの問題が解決しないと気持ち悪いし心残り…とか、死んでも死にきれない…みたいな執着を感じてしまって「幸せ」ではない気がしてしまう。問題を解決するのは幸枝やマ子の義務ではない気がします。
でも、幸枝が息子に対して「大好き」と伝えたことは良いと思う。
要は幸枝やマ子自身がこうしたい!と思って実行したことに関しては良いと思うけれど、必ずしも結果が伴わない方が より現実的だったなぁと。
(モモクロのライブで一緒に歌ったりしてるので、元々 非現実的なストーリーではあるのですけどね…^^;)

ともかく 今後の生き方について考えさせられました。
最高の人生にしたいなぁと素直に思うし、そのために何か頑張ろうと思います。
(何を頑張るかはこれから考えます…^^;)

それにしても前川清にてんとう虫のサンバをわざと下手に歌わせたり、やりたいことリストとは関係ないムロツヨシが スカイダイビングさせられたりしてるのは笑っちゃいました(笑)
完璧なヲタ芸ができるのも笑えましたが…。ムロツヨシの存在によってどんよりした暗い映画にならずに済んで良かったです。

色々書きましたが、何だかんだ言っても やっぱりお金がないと「やりたいことリスト」ほとんど叶えられないなぁ〜ってボンヤリ思ったりしました(笑)
生きるって難しい…^^;
色々書きましたが総合的には良い映画なのでお勧めです。