評判が良かったので観てみました。
普段はあまり恋愛系の映画は観ないのですが、たまにすごく観たくなる。
パッケージと邦題のイメージだと
「最初はすごく仲が悪いし全然好みのタイプではないけどケンカを繰り返しつつ気付いたら大切な存在になっていた…」
的な話かなぁと想像していました。
(まぁ、ある意味王道のパターンですね^^;)
予想が全く外れていた訳ではなかったけど、途中から「アレ?」という方向へ進んでいくし、冒頭からウィルが交通事故に遭うところからしてこれはただの恋愛映画ではないのでは…と思いながら観ていました。
個人的には邦題を少し変えた方が良いかもなぁ…と思います。
(ちょっと映画の本筋からズレているような気がしないでもないです)
作品詳細
製作年 | 2015年 |
---|---|
ジャンル | 恋愛 |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 110分 |
監督 | テア・シャロック |
脚本 | ジョジョ・モイズ |
出演者 | エミリア・クラーク サム・クラフリン ジャネット・マクティア チャールズ・ダンス ヴァネッサ・カービー サマンサ・スパイロ ブレンダン・コイル ジェナ・コールマン |
簡単な解説
英作家ジョジョ・モイーズが2012年に発表し、世界40カ国以上で翻訳されベストセラーとなった恋愛小説「ミー・ビフォア・ユー きみと選んだ明日」を、「ゲーム・オブ・スローンズ」「ターミネーター:新起動 ジェニシス」のエミリア・クラーク&「あと1センチの恋」のサム・クラフリンの共演で映画化。監督は本作で長編映画デビューとなるイギリスの舞台演出家テア・シャーロック。
映画.comより
簡単なあらすじ
舞台はイギリスの田舎町。ルイーザ・クラーク(エミリア・クラーク)は、お洒落をすることが大好きな26歳。ある日、働いていたカフェが閉店することになったルーが新たに得た職は、バイクの事故で車椅子生活を余儀なくされ、生きる希望を失ってしまった元青年実情家のウィル・トレイナー(サム・クラクリン)の介護兼話し相手をする、期間6ヶ月の仕事だった。最初はルーに冷たく当たるウィルだったがルーの明るさが、ウィルの頑な心を溶かしていき、やがて2人は最愛の存在になっていく。しかしある日ルーは知ってしまう。ウィルが決めた「生きる時間」があとわずかだということを・・・。
filmarksより
基本的にネタバレを気にせずに書いているので、未見の方でネタバレしたくない方はご注意ください。
とにかくルイーザが可愛いぃぃ
もう、とにかく可愛いかった。洋服が大好きなこともあってカラフルで個性的な服ばかり着るんだけど、なぜかすごく似合っている。住んでいる部屋の感じやバッグや靴も全部が可愛いかった。
日本人で例えると篠原ともえさんの様なファッションなのかな?
簡単に真似することは出来ないけど見てるだけで飽きない。
そしてもはや顔芸とも言えるほど表情が豊かで底抜けに明るくて。そして素直。
こういう役って少しわざとらしさが出てしまったりするけど、嫌味がなくて本当に可愛いって思えました。
そんな彼女は6年間働いていたパン屋をクビになってしまい、介護の仕事を始める訳ですけど、いわゆる専門的な介護はせずに話し相手とか簡単な雑務とかを任されます。
(いいなそれ、ちょっと私もやりたい…と思ってしまった・笑)
でも実際はそんな簡単なお仕事ではなく…
事故により車椅子生活のウィル
事故に遭う前までは仕事面でも恋愛面でも順風満帆な生活をしていたようですね。
しかも大富豪でありイケメンです。さすがに順調すぎるのでは…とちょっと思いましたが。
しかし事故に遭ってから車椅子生活を余儀なくされ、人生のどん底にいました。
付き合っていた彼女を避けてしまったことで、彼女はウィルの親友と恋人関係になり後に結婚してしまいます。(まぁ彼女を拒否してしまったのだからそうなってしまうよね…ただ結婚式に招待するのはちょっと意地悪な気がするのですが…)
最初は石のように固く心を閉ざしていたウィルでしたが、少しずつ裏表のないルイーズに心を開いていきます。
王道ではあるけれど、無表情だった人が少しずつ笑顔を取り戻していく過程は良かった。
事故に遭う前までの人生が完璧すぎると、現実を受け入れるのも大変なのかもしれない。
理想と現実のギャップが大きすぎてしまうのだろうと思う。
ウィルに残された時間
これはね…ちょっと予想外の展開でした。
明るいルイーズに心を開き始めて、少しずつ人生を取り戻しているように見えたし明らかに希望の光が見え始めていたので。
今後の人生を楽しめるようになるのでは?と期待してしまいます。
ルイーズには恋人がいたけれど、映画的には全然魅力的な存在として扱っていなかったのでこの恋人と別れてウィルと結ばれるんだろうなぁ~楽しみだなぁ~って思っていたんです。
でも実際はルイーズの契約期間である6ヶ月間が、ウィルに残された最後の時間でした。
日本では認められていないけれど、スイスなどでは治る見込みがない病気などで本人が希望している場合には安楽死を選ぶことができます。
で、これに関してはルイーズもすごく頑張るんです。
ルイーズの性格からしても、どんな境遇でもあまり考え込まずに乗り越えるタイプに見えます。
(現に家族のために働いて家計を支えたり、夢を諦めたりしていますよね)
だからルイーズは絶対にウィルの考えを覆せると思っている。
人生が楽しくなればウィルだってもっと生きたいって思うはずだと。
だけど、どうしても変えられないものがある。
ルイーズのお父さんも言ってましたが、
自分を変えることはできても、他人を変えることはできない、と。
本当にそうだなぁって改めて思いました。
(お父さん、ルイーズが失職した時に「なんで退職金がでないんだ!」って怒ってた時は、なんか嫌だな~って思ったのだけど、たまにはちゃんとしたことを言いますね・笑)
まとめ
もっとモヤモヤする終わり方だったり、暗い映画にした方が映画のテーマと合っていたと思うのだけど、この映画は全体的に明るくて重くありません。
恐らく「死」というものを悪く捉えていないのだと思います。
私も個人的には「尊厳死」には賛成です。それほどの苦しみを背負っていて本人が望むのならばそういう選択肢があっても良いかと。
ただ、自分が死ぬことよりも、残される方がキツイです。
良くも悪くも生きるということは大変なので…。自分の大切な人が尊厳死を選んだ場合、やっぱりすぐには受け入れられないと思う。どんな状態になっても生きてさえいれば良いよ!ってルイーズみたいになると思います。
最後の手紙と莫大なお金?を遺してくれたのは、映画だからこそ!ですね。
実際はこんな風にはならないと思うけれど、映画としてはよくまとまっていて 一応ハッピーエンドだったのではないかな?って思います。
観る人の死生観によって印象が変わりますし 賛否両論あると思いますが、私は良い作品だと思いました。
↓エミリア・クラークが出演している関連作品です↓
(後半はネタバレ感想になるので注意)